函館短期大学ニュース
子育て研究所
2016.02.16函館短期大学保育学科・子育て研究所では、「地域の子育て環境の充実」を図るため、地域の子育てや保育のパワーアップを応援しています。7年目を迎える今年度も、さまざまな分野で地域の保育に携わる方々を対象とした「専門職研修講座」を3回開催します。
今年度1回目の講座は、去る平成27年10月24日(土)に「気になるこの支援―地域で育てる・地域で支える―」と題し、講師に社会福祉法人侑愛会つくしんぼ学級園長の金沢京子先生を迎えて開催されました。特別支援教育が始まり、その重要性や方法等が広く理解されるようになりました。保育の現場では最近の傾向として、知的な遅れのない発達障害児の増加がみられるとのこと。金沢先生は、そのような子ども達の特性を分かりやすく説明した上で、どのように支援していくか貴重なお話をしてくださいました。支援に悩んだとき、決して一人で抱え込まず、周囲の人や場所、機関を活用し、手を繋ぎましょうと締めくくりました。講座終了後、参加者の皆さんの表情が輝いていたのが印象に残りました。金沢先生、ありがとうございました。
2回目の講座は、平成28年1月24日(土)に開催されました。
今回の講座は保育園や幼稚園、子育て支援の先生方、31名の参加のもと、「子どものしつけを考える」をテーマに本学の中俣友子助教が担当しました。前半は「自分の思考にはクセがある」と題し、心理学的観点で講座が進みました。参加者の皆さんは、様々な演習問題を解きながら、自分では意識しなかった思考のクセに気付いていきます。そこから、自分自身の思考のクセを見つけると、子どもをより正確に観察できるようになると理解していきました。
後半は、最近の様々な研究結果を踏まえ、具体例を挙げながら子どものしつけについて話が進んでいきます。子どもが自らやりたいと思う気持ち(内発的動機付け)を高めるためには、褒めるタイミングと内容が重要であること、自己選択・自己決定の機会を多く持たせることが大切と話してくださいました。また、「禁止されるほど興味をもつ」という研究結果の説明では、「わかるわかる」と会場から同意の声があがっていました。子どもは生まれながらに、誰かを助けようとする気持ち、共感的で同情する気持ちを持っていることなどを説明し、子どものたくさんの可能性を伸ばしてほしいと参加者にエールを送っていました。
今年度最後の専門職研修講座は、来る2月28日(日)です。志賀直信教授が「子どもと自然―子どもが身近に自然に触れることの重要性―」と題し担当します。お楽しみに!