函館短期大学ニュース
子育て研究所
2016.03.07 子育て研究所主催の専門職研修講座が、平成28年2月28日(日)に開催されました。今回は「子供と自然―自然に触れることの大切さー」と題し、本学志賀直信教授が講師を務めました。
子供を取り巻く環境が大きく変化している現代は、子供達の自然と関わる機会が減少してきています。保育者は、自然と触れることで子供達にどのような影響があるのかを理解し、環境を構成していかなければなりません。志賀教授は、環境教育を生涯にわたり考えた場合、幼児期は「自然・人の中で遊ぶーin」であり、それ以降の「自然・人について学ぶーabout」(学童期)「自然・人のために働くーfor」(成人期)に繋がる大切な時期であると説明しました。そして「自然欠乏症候群」(山本竜隆著)という著書から、自然と関わる機会の少ない子供達は、「集中できない・我慢できない・すぐキレる・すぐに転ぶ・視野が狭い等の傾向がある」こと、さらに国立青少年教育振興機構の調査から「自然体験が多い青少年ほど、他者への思いやりがあり、自己肯定感が高い」ことを紹介しました。自然に触れることで「Sense of Wonder」が育まれ、心の豊かな子供達が育つことを説明し、子供の主体性と保育者の意図をバランスよく取り入れながら自然体験に取り組み、自然の中で子供と感動を分かち合える保育者でいて欲しいとエールを送りました。
今年度の専門職研修講座はこれをもって終了となります。来年度も地域の保育力UPのために、魅力的な講座を計画していますので是非ご参加ください